バナウェの棚田群 年末までに修復作業開始
観光インフラ企業誘致区庁(TIEZA)が、年末をめどにバナウェ・ライス・テラスの棚田群(Banaue Rice Terraces)の修復作業を開始することがわかりました。
同庁は「2018財政年度の一般歳出において、有名なバナウェ・ライス・テラスにある棚田群の修復事業に合計7,100万ペソが割り当てられる」と発表しました。
バナウェ・ライス・テラスは約2000年前、イフガオ族により人の手のみで造られ、ユネスコの世界遺産にも登録されている国指定文化財のひとつです。
現在、バナウェ・ライス・テラス全体の33.6%にあたる500ヘクタール以上が被害もしくは浸食を受けているか耕作放棄の状態となっています。
同庁は、棚田にある石垣の強化とトレッキングトレイルの改善も推進する予定です。
さらに同庁は「国家文化芸術委員会とフィリピン国立博物館とも綿密な連携の下、フィリピンの歴史的、文化的遺産と資源の保全、保護、保護するという使命を共有している」と述べています。
棚田群の復旧作業に関連して、この同庁にとって主要な営業資源であるのバナウェ・ホテル&ユースホステル(Banaue Hotel and Youth Hostel)の改修も承認されました。
バナウェ・ライス・テラスの中心部に5.3ヘクタールの敷地面積を有するこのホテルは、大統領令第1172号により1977年、観光インフラ企業誘致区庁の前身、フィリピン観光公社が購入しました。
このホテルは、初期の建物から何年にも渡り拡張がなされ、2つの棟を有する今ある形となりました。
現在は81室の客室を有しており、イフガオ族の伝統的なダンスなどを披露するアトラクションで有名です。
同庁は「観光客はこれからもこのホテルを利用し続けるものと思いますが、この10年あまり、大規模な改修が行われなかったことを考えると、現時点での改修が必要との結論に至った」と述べています。
この改修事業は、同庁のDREAMSプロジェクトを通じて行われます。DREAMSは、観光地(Destination)、修復(Restoration)、 環境持続性 (Eco-Sustainability)、アグツーリズム(Agritourism)、 医療支援(Medical Assistance) 安全確保 (Security Accessibility)の頭文字を取ったものです。
同庁は「フィリピンにとって利益となり、かつ重要な観光インフラ・プロジェクトの建設に重きを置き、かつ文化、宗教、遺産、エコツーリズムの面で高い価値ある地域の発展を推し進める」と述べています。
同庁とDREAMSプロジェクトの資金は、旅行税収入総額の50%のみから得ています。
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